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2026年5月

ミロ 無垢で大胆な芸術家

ああ、ミロ、ミロ、ジョアン・ミロ!この男の描く世界といったら、まるで夢のなかで酔っ払った小鳥が、夜空のキャンバスに魔法のインクをこぼして歩き回ったような、得体の知れない愛嬌に満ちているではありませんか。 世の芸術家というものは、とかく眉間に皺を寄せ、歴史だの哲学だの、あるいは自分がいかに孤独であるかだのといった重苦しい荷物を背負い込み、それを絵の具と一緒に塗りたくって自慢したがるものです。しかし、 […]

サルバドール・ダリ 稀代の演出家

あの、ひげ。天に向かって、まるで二本の鋭い触角のようにピンとはね上がった、あのふざけた、しかし何ともおそろしく正確なひげを思い浮かべるだけで、私はどうにも落ち着かない、妙な熱に浮かされたような心持ちになるのです。世間では、あれを狂気の沙汰だとか、あるいは稀代の食わせ者の虚飾だとか、勝手なことを言い合っているようですが、それはあまりに無風流というものではありませんか。 サルバドール・ダリ。その名前を […]

私の愛する最高の芸術家 アントニ・ガウディ

アントニ・ガウディという男をご存じだろうか。名前からして、なんだか大仰で、いかにも「私は天才であります」という顔をしていそうな男だが、実際、こいつがなかなかの曲者なのである。バルセロナの街を歩けば、向こうからぬうっと、お化けのような建物が姿を現す。サグラダ・ファミリア。聞いただけで、胃のあたりが少し重くなるような響きではないか。何しろ、百年以上も作り続けて、まだ終わらないというのだから。 そもそも […]

太宰治 最高のサービス精神を持った男

太宰治という男を、皆さんはどうお思いだろうか。教科書に載っている、あの斜に構えて頬杖をつき、どこか遠くの、それもこの世の終わりでも眺めているような、あの困った顔の男である。心中を繰り返し、酒に溺れ、パジャマ姿で原稿を書き、最後には玉川上水へと消えていった、そんな不謹慎極まりない「人間失格」の権化だと思われているかもしれない。けれども、それは彼のほんの一面に過ぎないのだ。もし彼がただの暗い、救いよう […]

オスカー・ワイルド 退廃を着た男

ああ、全く、美徳というやつは、どうしてこうも退屈な服を着て歩きたがるのでしょう。お世辞にも趣味が良いとは言えません。皆さん、どうか聞いてください。これは、ある「幸福な王子」の末路よりもずっと、皮肉で、それでいて身につまされる、とある男の告白であります。 かつてロンドンに、それは見事な銀の食器と、それ以上に磨き上げられた冷笑を武器にする、一人の洒落者がおりました。彼は言いました。「真実とは、めったに […]